無料-
出会い-
花-
キャッシング
だから歩いていくんだよ。 2005年6月
岐阜やん。
岐阜地鶏の卵を使い
奥美濃古地鶏
焼きたて!! ジャぱん (橋口たかし/小学館・少年サンデーコミックス2巻)
さて、模糊山が言っている「岐阜地鶏」とは、どのトリのことだろうか。
1941(昭和16)年に国の天然記念物に指定された「岐阜地鶏」があるが、多分、これのことではないだろう。……ということで、この場合の「岐阜地鶏」は、現在、岐阜県のブランド鶏として販売されている「奥美濃古地鶏」のことであろうと推察する。
奥美濃古地鶏は、岐阜県養鶏試験場(現畜産研究所養鶏研究部)が、「岐阜地鶏」を基礎に「おいしい卵と鶏肉づくり」をテーマに開発した、新しい肉用鶏と卵用鶏のことである。
肉質は、赤味を帯び、歯ごたえの良い旨みが特徴。ゆったりと十分に運動のできる環境で丁寧に育てられ、ブロイラーに比べ飼育期間を長くかけているのでおいしい肉となるのだ。実際、10年近く前、まだ少なかった生産者を訪ねていったことがあるが、奥美濃古地鶏は放し飼いになっていた。ちょっと驚いた。「放し飼いだから良く運動しているし、ストレスもたまらないから肉がおいしくなる」という話を伺った記憶がある。(でもって、実際、おいしいです。)
卵は、一般の卵に比べ黄身の比率が高く、濃厚で、こくのある“昔の味”だそうだ。残念ながら、こちらは食べたことがないが、確か、以前「どっちの料理ショー」で紹介していたような気がする。
ちなみに、「奥美濃」とは美濃地方の北部、長良川の源流の地域(郡上あたり)を指す。「岐阜地鶏」がもともと「郡上地鶏」と呼ばれていたことから命名されたのではないだろうか。
じゃ、なぜ「古」地鶏かと言えば、鶏の原種の特徴を最も色濃く残している「岐阜地鶏」のイメージを尊重するという目的と、多分、商標法の制約上からやむを得ずという理由の二つがあるのではないだろうか。これ推測。
現在の商標法では、現在は、固有名詞である地域名と普通名詞である商品名を組み合わせた名称を商標登録することは非常に困難なのだ(平成18年4月に、改正される見込み)。つまり、「岐阜(地名)+鶏(普通名詞)」で商標登録をすることは困難なのだ。この名前で商標登録しようと思ったら、次の2つのうちいずれかの手法を選択する必要がある。
■商標登録できる場合 その1
□「全国的な知名度を獲得した」と認められる場合
□でも… 全国的な知名度を獲得しないと登録できない
■商標登録できる場合 その2
□図形等を組み合わせた場合
□でも… 他者に、異なる図形とセットで名称を使われる恐れがある
つまり、「岐阜鶏」が、全国的な知名度を獲得していなければ商標登録できないし、それでも登録したいと思ったら、「岐阜鶏」マークを作ってマークとセットで売り出すしかないわけである。しかし、別のマークとセットで「岐阜鶏」という名称を使う業者が現れても、その業者を正当に排除する手段がないという状況に陥ることになるから、ブランドとしては、常にニセモノの現れる心配をしなければならなくなる。そんなわけで、「奥美濃古地鶏」って名前にしたんじゃないかな、なんて思うわけだ。ちなみに、飛騨市では、今年4月に「飛騨地鶏」を商標登録した。「地域名+商品名」での登録が困難なため、「飛騨地鶏+市章」のセットで登録したそうだ。
ところで、商標法は平成18年4月に改正の見込みで、「地域+商品名」での登録が少しやりやすくなる。
■主な関連サイト
岐阜県名産販売(株)のサイト。「説明はいらないから、とにかく一度食べてみたいぞ」という人は、こちらにアクセスしよう。奥美濃古地鶏以外にも、結構いいものがいっぱいある。
個人的に超オススメなのが「明宝とまとけちゃっぷ」。ちょっと高いけど、とにかくおいしい。瓶から出したそのままでパスタソースにしてしまえるほど。ケチャップというより“素朴にトマトをつぶしたもの”という感じで、私の友人はトマトスープにするのもオススメだと言っている。「どっちの料理ショー」ほか、多くのテレビ番組、雑誌等に取り上げられる人気商品。
[PR]動画